利用日:6月
日数:3日+前日貸出
人数:大人2(20代カップル)
私は今まで、同棲中の彼女と2人で数回キャンピングカーを借りて、車中泊で観光地を巡る旅をしてきました。毎回キャブコンと言われる小型トラックベースのキャンピングカーを選んでいますが、サイズが大きいので一見すると2人旅にはもったいないように思えます。ただ、一度その快適さを味わってしまうと、軽キャンやバンコンには戻れなくなるので、キャブコン沼にはまった私は懲りずにレンタルキャンピングカーイブさんのクレアエボリューション5.3Xを借りることにしました。
今回は、お互いに金曜日に休暇を取り、日曜日までの2泊3日で甲信エリアを中心に巡る旅をしました。
前日 (木曜日夜)
22時にお店で車を前日引き取りした後、埼玉県内の自宅に戻り、服や荷物を積み込みました。車にはニトリのNウォームのシーツが用意されていたので、枕と掛布団のみを持参すれば足りるのでありがたかったです。それでも思いのほか積み込みに時間がかかり、出発は0時になってしまいました。できるだけ最初の目的地である山梨方面へ進んでおきたかったのですが、仕事の後で眠かったこともあり圏央道に乗った後の狭山PAで一泊することにしました。
あまり広くなく大型車も近くにいるため騒音が気になるところなので、用意しておいた耳栓をして問題なく眠ることができました。キャンピングカーにもたくさんの種類がありますが、クレア5.3Xの特徴は何といってもウッドスプリング採用のリアベッドです。比較的硬めの分厚いマットレスとともに体をきちんと支えてくれるので、Wベッド仕様(5.3W, 5.0W)や他社製にありがちな取り外し可能な板状のものとは寝心地が全く違います。またイブさんの車はマイナーチェンジ後モデルのせいか、以前乗った1年古い年式の同タイプのベッドよりもさらに良かったです。
初日 (金曜日)
この日の最初の目的地は、山梨県にある富士五湖のひとつ、精進湖です。有名なのは河口湖や山中湖ですが、この精進湖の湖畔から望む富士山がとてもきれいなので、朝早く起きて向かいました。なぜ早起きしたかというと、梅雨入りしたばかりで期待していなかった天気が、何とか持ちそうだったからです。狭山PAから圏央道、中央道を通って河口湖ICで降り、一般道を走っていると雲の隙間から富士山が見えてきました。精進湖の無料観光駐車場の向かいに湖畔に下りる砂利道があり、そこを通るとまさに湖畔に車で入ることができます。朝早かったのでほとんど観光客もおらず、富士山付きのレイクビューを独り占めすることができました。時間が許せば車中泊も可能なので、また天気のいい日に来たいです。
富士山を満喫した後は、次の目的地である中村・キースヘリング美術館へ向かいました。甲府南ICから再び中央道に乗り、小淵沢ICまで走行します。この日はそこまでひどくありませんでしたが、高速道路でキャンピングカーを運転する時は、背が高いため横風に注意が必要です。特に橋の上などで急にハンドルがとられることがあるので、スピードを出さず、ゆっくりとしたハンドル操作で、車線内で多少ふらついても気にしないくらいの気持ちでのんびり運転すると安全です。無事に小淵沢ICを降りると、程なくして目的地に到着しました。この美術館は、世界で唯一と言われるキース・へリング作品だけをコレクションした場所で、こぢんまりとして1時間程で回れる程度の広さでしたが、建物を含めて見どころ満載でした。
美術館を満喫すると、ちょうどお昼時だったので、事前にるるぶで調べておいた清泉寮でランチにするため、清里方面へ山道を登っていきました。お借りしたクレアは3.0Lのディーゼルでキャブコンの中でも力があるほうなので、勾配も難なくクリアできます。また、オーナーこだわりの社外サスペンションのセッティングもばっちりで、路面のアンジュレーションもきっちりいなしてくれます。ノーマルだとどうしても上下動が激しく特にリアがひょこひょこして、元々はトラックだなと思わせる挙動なのですが、その不快な点がきれいさっぱり消えていました。普段はスポーツカーに乗る私もびっくりするほど、ワインディングが快適で楽しいです。美術館から30分ほど運転して清里に入り、清泉寮ファームショップの食堂でお昼にしました。私はクリームがたっぷり入ったハヤシライスおいしくいただきました。また清泉寮はソフトクリームが有名なので、お腹いっぱいでしたが1つ頼んで彼女と分けました。とても素朴で牛乳の味がしっかり感じられました。
空腹を満たした後は、本日もう一つの目的地、八ヶ岳アルパカ牧場に行きました。その名の通りアルパカとふれあえる場所で、入場料のほかに1000円でアルパカと敷地内を1周散歩できるということで、せっかくなので試しました。私たちのお供をしてくれるのはハナちゃんという子でしたが、散歩どころかいくら紐で引っ張っても動こうとしない、それはそれは意志の固いアルパカでした。散歩用の特別なエサをあげてもなかなか歩いてくれないハナちゃん。結局規定の15分を大幅にオーバーしてゴールに戻ってきました。飼育員さんによると、全力で引っ張ればそれが合図となり動き出すとのことでしたが、いったい全力とはどれほどなのかと思わせるようなアルパカの抵抗力を体感しました。その後もエサやりでアルパカに囲まれたり、アルパカダービーが催されたりと飽きることがなく、夕方になるまで楽しみました。最後にちょっとお値段が張るアルパカの毛100%のクッションを買ってしまいました。
だいぶ日が傾いてきたので、アルパカ牧場を出て国道20号を諏訪方面に向かいます。諏訪湖の北側の下諏訪エリアに、ガレットがおいしいお店を見つけました。Cafe Tacというそのこぢんまりとしたお店は諏訪大社下社から近く、道の狭い街中にありましたが、近くに商店街の駐車場があると電話で確認してから訪ねました。キャブコンは大きいので、特に観光地に向かう時はリサーチが必須です。私はよくGoogle Mapの衛星画像やストリートビューを駆使して、駐車可能か判断しています。無事に駐車でき、徒歩1分程度でお店に着きました。私はガレット ラ コンプレートを頼みました。卵と野菜、ハムが入ったガレットで、ガレット初体験でしたがうなるほどおいしく、あっという間に食べてしまいました。諏訪周辺に来た時はリピート確定です。
車中泊をする時はよく温泉施設が併設されている道の駅に泊まることにしていて、この日も道の駅マルメロの駅ながとに泊まることにしました。すぐ近くにある長門温泉やすらぎの湯でのんびりしたあと、そばにあるコンビニでお茶などを買い、寝る準備をしました。道の駅はあくまで「仮眠」がとれる場所であり、キャンプ行為や友達とわいわい騒ぐなどもマナー違反となります。私たちも疲れていましたし、車の中で静かに寝るだけとしました。事前に車中泊wikiというサイトで調べていた通り、騒音等がなくとても車中泊にはぴったりの場所でした。このサイトでAランク以上に認定されている場所は、必然と車中泊をしにやってくる仲間たちも多く、いろいろな意味で安心できるのでおすすめです。
2日目(土曜日)
2日目も朝早く起きて、最初の目的地へ移動しました。その目的地とは、旅の期間にちょうど「御開帳」をしていた、あの有名な善光寺です。8時過ぎには周辺にたどり着いていたのですが、ここで事前に調べていた駐車場が満車というトラブルに見舞われました。7年に一度のイベントなので予想はできていたとはいえ、入り口となる仁王門に近い駐車場が全滅だったので、周辺をぐるぐる走って探す羽目になりました。狭い道も多く、たくさんの人が歩いている中で探すのは大変でしたが、運よくそのリサーチ済みの駐車場の前をまた通りがかった時に、1台の車が出てくるのを発見。すかさずそこに飛び込みました。空いていたのは奥の狭いエリアにある1台分だけで、長さも幅も大きいキャンピングカーを駐車するのに、経験者の私でも手間取りました。彼女に誘導してもらい、隣のコンパクトカーをとめたばかりのご家族に見守られながら(途中で「車をもっと反対側に寄せましょうか?」と声をかけてくださいました。本当にかたじけない)無事に駐車完了し、急いで回向柱の列へと歩きました。ちなみに、このような事態を避けるには前もってタイムズのBなどで駐車場を予約しておくと確実です。ただ、大抵の場所は5m×2m以下でないと駐車できないなど制限がありますので、要注意です。駅前の駐車場にとめてバス移動などの手段もありましたが、駅前は立体駐車場が多く確実に高さがNGで、いずれにしても探すのに苦労します。仮にキャンピングカーの扱いに慣れているとしても、事前のリサーチは必須ですね。
駐車場の苦労話はさておき、回向柱の列に並ぶこと30分でようやく柱に触ることができました。御開帳のシンボルともいえるこの柱は、触ることで紐で繋がっている阿弥陀如来との結縁ができると言われています。つまり、仏様との縁ができたということになります。その他にも、10分待ちくらいで御印文頂戴もできました。これは善光寺の宝印を頭に押してもらう(インクはついていません)ことで、阿弥陀如来との結縁ができるというもので、要するに我々は2回も仏様との縁結びができたということになります。
戸隠エリアを出てまた長野市内に戻り、ご当地スーパーであるツルヤに寄ってさらにお土産を買い足しました。ただこの時ゲリラ雷雨に見舞われたうえに、朝早く既に疲れていたので、買い物は彼女にお任せして私はリアベッドに横たわりました。隙間時間に横になって休憩ができるのもキャンピングカーのいいところです。スーパーの駐車場でなぜかちょっとした優越感を味わいました。
天気が悪く他にできるアクティビティも思いつかなかったので、せっせと次の目的地に向かうことにしました。旅の醍醐味の温泉です。次の日に軽井沢で予定があったこともあり、軽井沢に比較的近い草津温泉を目指して上信越高原を越えていきました。
草津温泉に到着したのが20時手前で、事前に調べておいた湯畑観光駐車場で車中泊料金(キャンピングカーは2000円)を支払い、一泊することにしました。駐車場としては決して安くないですが、この駐車場は草津温泉エリアのど真ん中にあり、24時間トイレが使用可能で、有名な湯畑へのアクセスも徒歩数分と非常に良いです。天気が悪い日だったのでなおさら役立ちました。
まずはお腹を満たしに湯畑からほど近い空嵐(そらん)という居酒屋(?)に立ち寄り、上州牛ともち豚使用のハンバーガーをいただきました。その後、お店の向かいにある立ち寄り湯の御座之湯に、21時閉店でしたが滑り込みました。ここでは湯畑源泉と万代源泉の2種類を楽しむことができますが、とにかく熱かったです。
温泉で火照った後は湯畑をしばらく眺め、疲れていたので車に戻って寝ました。
3日目 (日曜日)
せっかく草津温泉で車中泊をしているので、この日も朝早くに起きて、西の河原露天風呂に朝風呂をしに歩いていきました。ここにはシャワー等がなく、とにかく広い露天風呂だけがあり、のんびりできました。雨も止んでいて時より日が差す程度で気持ちよかったです。
朝風呂ですっきり目を覚まし、軽井沢へ一般道を走りました。この日はお昼過ぎにあるイベントの予約をしていたので、モーニングを食べに軽井沢の西側にあるSun Cafeに寄りました。キッシュセットはボリュームもありどれをとっても抜群においしくて、お腹いっぱいになりました。お庭のようなテラス席も素敵で、彼女も大満足していました。
お昼になったので、予約していたイベントをしに軽井沢アイスパークに行きました。そのイベントとはカーリング体験で、90分間で初心者でもカーリングの基本を学べる内容になっていて、氷の上に乗るところからストーン投げ、そして慣れたところで2チームに分かれてミニゲームまでさせてもらえました。ミニゲームでは私の番でガードストーンを置くべき状況でしたが、うまく狙った場所にストーンを置くことができて、講師の方にも完璧と褒めてもらえてとても達成感がありました。参加費もお手頃なので、軽井沢ではグルメや買い物だけでなく、カーリングもおすすめです。
全ての予定を終えて、まだお昼過ぎでしたが、余裕をもって帰路につきました。寄り道もできればしたかったのと、返却時間が22時と遅くても大丈夫だったので、一般道でのんびり群馬・埼玉方面へ走りました。途中で甘いものが食べたくなり、富岡製糸場から少し離れた場所にあるちゃきちというカフェに立ち寄りました。名前の通りお茶に特化したカフェで、懲りずにぜんざいと抹茶のセットを頼みました。特に抹茶アイスが絶品だったので、思わず2カップを帰りがけに買ってしまいました。キャンピングカーには冷蔵庫・冷凍庫もついているので、保冷バッグなどがなくとも、アイスなどのお土産を気軽に買って帰れるのもお気に入りのポイントです。
その後は引き続きのんびり埼玉へ戻り、19時台に自宅まで戻ってくることができました。荷物を降ろして、返却のため越谷のお店に向かい、近くのスタンドで給油してから無事に返却できました。
総走行距離は約690kmでしたが、2日目からは全て一般道を走行しました。ただレカロシートに変更されていたので、腰痛等に悩まされずに旅行を楽しめました。彼女も、気軽な週末旅でいろいろなスポットに寄ることができたので、キャンピングカーの非日常感と相まって楽しめたと言ってくれました。キャンプしに行くだけがキャンピングカーの使い方ではないことを、この旅ログを通してご理解いただけたのであればうれしいです。最後に、キャンピングカーでの車中泊旅のおすすめポイントと注意点をまとめます。皆様にもぜひこの楽しさを味わっていただきたいです。
おすすめポイント
①寝床が移動するというロマン、非日常感を味わえる
②いつでも時間に縛られずに移動できる(宿のチェックイン時間など一切なし)
③短い期間にたくさんの場所に立ち寄ることができる
④要冷蔵・冷凍のお土産も買える
⑤駐車さえできればいつでも仮眠できる
キャンピングカーイブのクレアだけのおすすめポイント
⑥社外サス導入による、キャンピングカーとは思えないハンドリングの安定感
⑦エディルブorレカロシートの快適性
⑧リアベッドの寝心地の良さ
⑨エアコンや(今回出番がなかったものの)ラップポントイレのある安心感
⑩ペット可、かつペットを連れて行かない人も全く気にならない車内の清潔感
⑪上記を含めて装備・変更点が満載の高年式車なのに、他社と比べてもリーズナブル (ひとつグレードが下のクレソンクラスの値段で乗れてしまう)
注意点
①観光地では特に駐車場のリサーチが必須 (特に高さ制限に注意)
②横風が強い、または大型トラックに抜かされた時にハンドルがとられる (スピード出し過ぎ・急ハンドルは厳禁、少しくらいふらついても気にしないことが大事です) おすすめ動画→https://www.youtube.com/watch?v=dQdr-V5JA6g
③車中泊スポットでのマナー遵守
[東京 神奈川 埼玉 千葉 栃木 茨城]でのキャンピングカーレンタルはレンタルキャンピングカーイブまで!!